■活動日誌(15) |
撮影(7/28)
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7月28日(日)FANATIC◇2002(ミュージアム班) |
撮影5日目
昨日に引き続き中学校での撮影。集合場所は正門前。しかし、昨日の撮影が相当ハードだったようで、中学生たちは少し遅れてぞろぞろと・・・。撮影も後半に入り、かなり疲れが出てきているようだ。しかもこの猛暑。何かが起こりそう。心配。ドキドキ・・・。 まず、学校正門での撮影。今日は何か大会があるようで、グランドは中学生で賑わっている。彼らは最高のエキストラたちだ! 彼らのおかげで夏の中学校が演出された。準備OK。集合時とは一変、撮影に入ると気合いひとつで中学生たちはみるみる元気に。気持ちの入った演技で正門前のシーンは難無くクリア。この調子でゴーゴー・・・。次は校内のトイレをお借りしての撮影。ここは主人公の一人である男子中学生が仲間に無理やり女装をさせられるシーンである。嫌がる叫び、おもしろがる笑いが飛び交いアクションシーンのようだ。撮影の雰囲気もいい感じ。こうしたらもっと面白いよ!ここはこうだよ!いや違う、こっちの方がいい!などなど。魅力的なシーンにするために意見をぶつけ合っている。すばらしい。サポートスタッフの女性に化粧をしてもらい、女装準備も万全。かわいい。ウフウフ・・・。 場所は移って、等々力公園。公園内のトイレを使用し、主人公たちがトイレから出るシーン。これはセリフのない簡単なシーンなので即OK。よし、お昼だ。パクパク・・・。午後に入り、一段と猛暑が厳しくなってきた。中学生たち大丈夫かな。公園入り口での撮影。今度は女装に引き続き、別の男の子がダンディな大人に変身。スーツに、ネクタイ、髪はオールバックで、黒のサングラス。そして、時は真夏。少々痛い。でも、かっこよくキマってた。男の中の男だ。モテモテ・・・。撮影は野球場の近くということでアナウンスの声で音が消されてしまい、録音がうまくいかず難航。何度も何度も撮り直す。でも、みんながんばった。暑さに負けそうになったジュニアもいたが、最後まで諦めず撮り終えた。もう一度言いたい、すばらしい。拍手、パチパチパチパチ!
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7月28日(日)タマゴ(日本映画学校班) |
撮影3日目
朝から暑い日曜日。8時30分新百合ヶ丘駅集合、駅に行くと改札正面のベンチに中学生たちが座り、サポートスタッフが元気そうに立って話をしている。何か、中学生よりも大人のスタッフのほうが元気そう。 午前中の撮影は、参加生の自宅。万福寺方面の豪邸街を歩いて15分。部屋で、カバンを机に放り投げ盗んだアニメカードを取り出すシーンの撮影準備が始まる。窓の外の光が強く逆光ぎみになるらしく、窓の間にパラフィン紙をいれたり、障子を1階からもう一枚持ってきたり、根気強く光バランスをとる作業が続く。及川役のジュニアが相当演技を練ってきた様子がうかがえ、芝居は順調に進んでいく。 しかし、撮影のセッティングは暑さのせいか、なかなかテキパキと進まず、指導の先生はキレる寸前。しかし周りのサポートスタッフや中学生は「そりゃ、プロとは違うでしょ」という感じで黙々と撮影を進めていく。 記録班が多摩川でのロケを撮影に行きたいのだがどうすればいいか、と電話が入る。電話を受けた瞬間「記録班がどうしてロケ3日目にようやく来るんだ。カメラがなくても対象にずっと付き合うのがドキュメンタリーの初歩の初歩だろう。初日から来ていれば、突然撮影中止を学校から言われて戸惑う中学生たちという"おいしい"シーンが撮れたのに」とキレそうになったが「いやいや、記録撮影班の高校生もボランティアで来ているんだ。無理を言っちゃいけない」と思いとどまる。 午後の撮影は多摩川河岸。炎天下、「和泉多摩川駅」を降り多摩川に歩いていくと「ありゃー」河岸には水辺の涼を求めて人、人、人が。ロケハンで来たときと全然状況が違う。しかも、ヤンキーのような皆さんが音楽をがんがんかけて・・・。しかたなくどんどん上流に歩いていき比較的静かな場所を探し、そこで芝居を固めていく。 しかし、音楽がかなり聞こえてくる。すると指導の先生がやおら、ヤンキーたちがいるテントに向かって歩き出す。「刺されるんじゃないか」「それをカメラでねらえ」「さすが、元今村組」「大丈夫かな、誰か一緒に行かなくて」と色々な声が聞こえるが誰も動こうとしない。中学生が「いまパンパンて音がしたぜ」などと不穏なことを言い出すが誰も動かない。 5分後、先生らしき姿が戻ってくるのが見え「ホッ」とした雰囲気が流れる。それにしてもみんな冷たい。川原では田中がアイスを持って及川を追いかけ渡そうとするが及川が受け取らず突っぱねるシーンの撮影。役者の2人は初日から演技に打ち込んできたのが傍目にも分かったが、このシーンも熱演。指導の先生も思わず「いいなー。せつなくて。いいぞ」と叫ぶ。これ以降2人の演技が終わると頻繁に、「せつなくていいぞ!」と叫ぶようになる。 このシーンの撮影以降、一気に波に乗った印象を受ける。着地点が見えてきたからではないだろうか。変な遠慮がなくなり映画の歯車が回り始めた。ただ、それにしても暑い。暑さで何人もへたりこんでいるし、この日夕日がうまく出てくれないので、また多摩川に来なくてはならない。 現場はおもしろいけれど体力的にはキツい。でも、みんなガンバレ! |
<(14)撮影(7/27) >(16)撮影(7/29) |