■活動日誌(5)

脚本づくり(三日目)
7月7日(日)タマゴ(日本映画学校班)
前回に引き続き脚本づくり。今回で完成を目指す。指導の先生が中学生の人間関係をテーマにいじめ・シカト(無視)を参加生に取材していくが、「いじめ」をテーマとして前面に出したくない様子。全員の熟読作業で午前中は終わる。

午後、中学時代のいじめ体験談を参加生やサポートスタッフに語ってもらう。実際にいじめを受けている参加生を中心に、スタッフの実体験の話が続き中学生に主題を考えさせる。いじめに会うことはないと断言し、分からないという中学生もいた。指導の先生は、想像することが映画制作の重要な要素と教える。ここで、野球部に所属している参加生が試合後に参加。8対0で今日の試合には負けたがヒットは打ったとのこと、さすが4番。昨日の試合はさよなら勝ちだったそうだ。

次に、ストーリー展開のアイディアを中学生が出していく。ここからは、話し合いの進行も、指導の先生から中学生の手に委ねられる。「迷路もゴールからやると簡単にできたりする。」との意見が出て、まず終わりから決めていくことになった。起承転結の承、転、結あたりが出たところで時間切れ。中学生の一人が「海のあぶくから真珠が出るのを待つ」状態で完成は程遠いと嘆くと「金のあぶく」程度まで進んだと指導の先生。遅れてきた女子中学生も、周囲とうまくいっている子だが、「疎外される人との関係が難しくなるにはどんな状況が必要か」を書いてくるように指示される。箇条書きでもいいから脚本を書いてくるという宿題が出され終了した。


7月7日(日)FANATIC◇2002(ミュージアム班)
落ち着きのないジュニアたちの様子を見つつ、さぁ、今日も始めましょう、と思ったら「誰が監督すんの〜?」と、ある中学生。「お前だぁ〜! 監督は責任があるんだぞ。そのためにはまず、シナリオを読まなきゃいけないし、それを1本に絞らなきゃいけない。楽しい映画をつくるには、ちゃらんぽらんじゃダメなんだ! いいかっ、メリハリつけろっ!」と指導の先生より一喝。

先週は一人一人が書いてきた脚本にみんながコメントしていったが、今日は、そのコメントを参考にしてさらに新しく書き直してきた4人の脚本の内容を深めていく。

まず最初に「恋の三角関係」のお話。ジュニアもサポートスタッフも、いくつになってもこのテーマには興味津々のようで、白熱したディスカッションとなる。なかでも、中学生代表(!?)としてスタッフの女性が、いまどきの中学生の恋愛観を熱く語っていた。

みんな、このシナリオに力が入りすぎて、「宝くじの話」、「同じ男の子を好きになってしまった女の子たちの話」、「インド人とのカレー対決の話」は、昼食時間を過ぎてもディスカッションは終わらない。空腹でしびれを切らした中学生は、頭の中はランチのことで一杯だったようだ。

午後は、みんなの作品から1つに決めることになった。今日話し合った4作品と、午後から参加した人の脚本も加えて、ジュニアたちが各自2作品を選んで多数決。それでも決まらず、結局、3つの作品をベースに、みんなそれぞれ気に入った作品の脚本を次回までに自分なりに書いてくることになる。それを、来週は撮影技術講習だが、休み時間などを利用して回し読みし、最終的に1本に決めることになった。

どれも本当に素敵な話で、時間が許されるなら、全て完成させたい!と思わせるものばかり。1つに決めるなんて酷だね・・・。


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